デンタルコラム

歯のホワイトニングを始める前に知っておいて欲しいこと

こんにちは、おくだ歯科医院院長の奥田裕太です。

皆さんの中には、芸能人などを見て歯のホワイトニングに興味を持っている人も多いかもしれません。確かにきれいな白い歯は魅力ですよね。

ただしホワイトニングにはメリットがある一方でデメリットもありますし、場合によっては施術を見合わせたほうが良いケースもあります。

そこで以下では、専門家の立場から、歯のホワイトニングを始める前に知っておいて欲しいことを説明したいと思います。

目次
  1. 歯のホワイトニングとは?
  2. 歯のホワイトニングのメリット・デメリット
    1. ホワイトニングのメリット
    2. ホワイトニングのデメリット
    3. ホワイトニングをする際の注意点
  3. ホワイトニングの種類とそれぞれのメリット・デメリット
  4. まとめ
  5. ホワイトニングキャンペーン開催中

歯のホワイトニングとは?

歯のホワイトニングとは、特殊な薬剤を使って歯を白くする治療法の一つです。1989年にアメリカで実用化され、近年は日本人でも利用者が増えています。

歯を白くする治療法にはクリーニングと呼ばれるものもありますが、ホワイトニングとクリーニングでは根本的に違います

治療法の違い効果の違い
ホワイトニング薬剤を使って、歯の中から白くする治療法元来の歯以上に白くすることができる。
クリーニング歯の表面を磨く治療法 元来の歯の色に戻すことができる。

人間の歯の色は、喫煙、コーヒー、お茶、ワイン、加齢などを通じて着色し、暗い色になっていきます。

このような着色をきれいに掃除したり、表面を磨いたりすることで元の色に戻すのがクリーニングです。

しかし日本人の歯は、欧米人の歯に比べてもともと黄味がかった色をしています。これは黄色人種の方が白人や黒人よりもエナメル質が薄いからです。

そのため、私たち日本人が欧米人のような白い歯を手に入れるには、ホワイトニングのように元来の歯以上に白くする治療法を使う必要があるのです。

ホワイトニングを受ける前に、自分が求めている歯の色が「生まれつきの歯の色」なのか、「それ以上の白さ」なのかを考えておきましょう。

歯のホワイトニングのメリット・デメリット

ホワイトニングのメリット

ホワイトニングの最大のメリットは、白い歯によって得られる見た目の好印象です。

カリフォルニア大学ロサンゼルス校の心理学者であるアルバート・メラビアンの研究によれば、人の第一印象は数秒で決まり、見た目(視覚的情報)はその良し悪しの判断要素のうち55%を占めるとされています。

挨拶をするにしても、微笑みかけるにしても、どうしても歯は見えてしまいます。その時、お世辞にもきれいとは言えない歯の色だったら、どんな印象を抱かれるでしょうか。

もちろん見た目が全てではありませんし、歯の色が見た目の全てでもありません。しかし重要な要素だということも事実です。だから多くの人がホワイトニングを受けているのです。

ホワイトニングのデメリット

一方で、ホワイトニングにはデメリットもあります。

  1. 追加で治療費がかかる場合がある。
  2. 効果、持続期間に個人差がある。

1は、現時点でお口の中に虫歯治療のための被せ物や詰め物がある場合です。

ホワイトニングの薬剤が効くのはあくまで天然の歯に対してのみです。そのため、被せ物や詰め物には効果がありません

結果としてホワイトニング後に天然の歯と被せ物や詰め物の色が合わなくなるのです。

見た目の印象を良くするにはどうしても被せ物や詰め物の入れ替えが必要ですから、追加で治療費がかかってしまうというわけです。

2は、術前の歯の色が比較的濃い場合、そうではない人よりも効果が出にくい傾向にあるということです。

またホワイトニング後も喫煙、コーヒー、お茶、ワインなど歯に色がつきやすい生活習慣を続けた場合、そうした生活習慣がない人に比べて歯の白さの持続期間が短くなる傾向があります。

ホワイトニングをする際の注意点

「現時点ではホワイトニングをしない方がいい」という人もいます。それは虫歯や知覚過敏、歯周病といったお口の病気を患っている人、あるいは妊娠中・授乳中の人です。

前者がホワイトニングをするべきでない理由は2つ。一つは薬剤によって痛みが出やすくなるから。

もう一つは、お口の病気の治療と並行してホワイトニングをした場合、詰め物や被せ物がうまく接着できず、外れやすくなってしまうからです。

後者がホワイトニングをするべきでないのは、薬剤が胎児もしくは乳幼児に悪影響を及ぼすリスクがあるからです。

ホワイトニングをする際はこうした点にも注意しながら、施術を受けるかどうかを判断する必要があります。

ホワイトニングの種類とそれぞれのメリット・デメリット

歯のホワイトニングには全部で3種類のやり方があります。すなわちオフィスホワイトニング、ホームホワイトニング、デュアルホワイトニングです。

オフィスホワイトニングとは、歯科医院で行うホワイトニングのことです。

歯科医師、歯科衛生士が高濃度のジェルを歯に使用して行うため、短時間で治療を終えることができます。

一度の治療で完了しますが(数ヶ月に1回のペースで追加も可能)、色戻りが起きたり、冷たいものや風でしみたりしやすいというデメリットがあります。

歯の色が透明感のない、陶器のような白さになることが多いため、好みが分かれる治療法でもあります。

ホームホワイトニングとは、歯科医院で専用のトレーを作成し、自宅でホワイトニングジェルを使って患者様自身で行っていただくホワイトニングです。

ジェルを追加購入すれば、お気に入りの白さに調整することが可能です。

所要時間は毎日6〜8時間程度、治療期間は1ヶ月〜数ヶ月と長め。

しかし、状況に応じて中止したり、再開したりできるほか、オフィスホワイトニングに比べて自然な歯の色になりやすい傾向にあります。

そのためおくだ歯科医院では、基本的にホームホワイトニングをおすすめしています。

3つ目のデュアルホワイトニングは、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを併用する治療法のことです。

かなり強い着色がある場合や、一昔前の風邪薬に含まれていたテトラサイクリンと呼ばれる成分が原因で着色が起きている場合は、この方法が効果的です。

ホワイトニングの種類 メリットデメリット
オフィスホワイトニング 歯科医院での一度の施術で終了するため、時間がかからない。色戻りが起きたり、冷たいものや風でしみたりしやすい。陶器のような透明感のない白さになりやすい。
ホームホワイトニング 白さの調整がしやすく、自然な色になりやすい。色戻りが起きたり、しみたりする場合にも、再開・中止しやすい。毎日6〜8時間程度かかるうえ、期間的にもオフィスホワイトニングより時間がかかる。
デュアルホワイトニング 着色がひどい場合にも効果が期待できる。2種類を併用するため、費用も一番高くなる。

どの治療法にも一長一短があります。自分の好みや現在の歯の色をもとに、どのホワイトニングにするのが良いかを判断するようにしましょう。

まとめ

ホワイトニングには、見た目の改善という大きなメリットがありますが、同時に人工の歯がある場合は追加で治療費がかかったり、効果や持続期間については個人差があったりと、デメリットもあります。

またその人の状況によっては、施術を見合わせたほうがよい場合もあります。

さらにはホームホワイトニング、オフィスホワイトニング、デュアルホワイトニングと、ホワイトニングの種類によってもメリットとデメリットがあります。

そのためホワイトニングを受ける際は、あらかじめ自分にとっての注意点を理解したうえで、どのような選択がベストなのかを信頼できる歯科医院で相談することをおすすめします。

院長 奥田

歯のホワイトニングで後悔しないためにも、まずは専門家=歯科医院に相談するようにしましょう。

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当院について

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院長紹介

奥田 裕太

1982年生まれ。大阪十三で「おくだ歯科医院」を経営。大切にしているのは「患者様と一緒に悩み、一緒に成長し、笑える、二人三脚の治療」。

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