デンタルコラム

「総入れ歯が痛くて食べられない」そんな患者様のための治療方法をご紹介いたします。

*お口の中のお写真がありますので、お食事中の方や苦手な方はご注意ください。

総入れ歯をしているものの、痛みがあって自由に好きなものが食べられない。または歯周病などが原因でほとんどの歯を抜かなければいけない。そんな患者様から多いのが以下のような質問です。

  • 「インプラントをすれば、何でも食べられるようになりますか?」
  • 「インプラントを何本入れたら、今より食事がしやすくなりますか?」

この質問にははっきりとした答えはありません。というのも、どんなものを食べたいのか、そしてお口の見た目をどこまで改善したいのかなど、患者様ご自身のご要望に応じて適した治療方法が変わってくるからです。

前述のような症状の患者様に対する主な治療方法は、

  • 総入れ歯を作り直す
  • インプラントオーバーデンチャー
  • ボーンアンカード・フル・ブリッジ

上記3つの方法があります。

今回は実際の症例を見ながら、それぞれの方法について簡単にご紹介します。

目次
  1. 総入れ歯を作り直す
  2. インプラントで入れ歯を安定させる、インプラントオーバーデンチャー
  3. より自由に食べられる・噛める、ボーンアンカード・フル・ブリッジ
  4. まとめ

総入れ歯を作り直す

総入れ歯を作るのは、簡単な技術ではありません。患者様ごとの骨格などに応じて、しっかり噛めるように噛み合わせを微調整する必要があるからです。

今使っている総入れ歯が痛い」というのは、この微調整ができていなかったり、作った時と比べて噛み合わせが変わってしまっていたりするのが原因。そのため総入れ歯を作り直すだけでも、使い心地が良くなるケースは少なくありません。

実際、当院でも総入れ歯の作り直しをしただけで、「先生の言う通り、何でも食べられるようになった。本当にありがとう」と感謝してくださる方もたくさんいらっしゃいます。

インプラントで入れ歯を安定させる、インプラントオーバーデンチャー

ただ単に総入れ歯をするだけでは、どうしても食べられるものに限界があります

「もっといろいろな食べ物をストレスなく食べられるようになりたい」という患者様におすすめしているのが、2〜4本のインプラントで入れ歯を安定させる、インプラントオーバーデンチャーという治療方法です。

インプラントオーバーデンチャーとは、前歯付近に数本のインプラントを埋め込み、これにゴムを仕込んだ入れ歯を装着することで入れ歯を安定させる技術。インプラントを使わない総入れ歯に比べて噛みやすくなるので、食べられるものの幅が大きく広がります。

費用が比較的安い、治療期間も短くて済む、メンテナンスが容易というメリットのほか、入れ歯は取り外して使うため、残っている歯がある場合は磨きやすいというメリットもあります。

より自由に食べられる・噛める、ボーンアンカード・フル・ブリッジ

しかしインプラントオーバーデンチャーはあくまで入れ歯なので、入れ歯特有の違和感はありますし、毎日外して清掃する手間もかかります。また、安定すると言っても食べられるものには限界があります。

「もっと自由に食べられるようになりたい」「下の歯だけでも入れ歯を使いたくない」という患者様におすすめの治療方法が、ボーンアンカード・フル・ブリッジです。

これはインプラントの本数を6〜8本に増やし、総入れ歯を完全に固定してしまう技術です。

例えばこちらの患者様は下顎に6本のインプラントを埋め込み、入れ歯とインプラントをネジで固定する方法をとりました。「入れ歯じゃなくなったので楽だし、自分の歯のように噛むことができる」と喜んでいただきました。

一方でこちらの患者様は、「上の歯も下の歯も入れ歯を使いたくない」というご要望を受け、上顎にはボーンアンカード・フル・ブリッジを、下顎にはインプラントを施しました。

埋め込んだインプラントの内訳は上顎に8本、下顎に4本の12本。先ほどの患者様に比べてボーンアンカード・フル・ブリッジのためのインプラント が多いのは、上顎は下顎に比べて骨が柔らかいので、インプラントの本数を増やしてしっかりと固定する必要があるからです。

これにより上下とも固定式になったため、自分の歯にかなり近い使い心地を実現することができました。

まとめ

このように「総入れ歯が痛くて食べられない」「歯をほとんど抜かなければならない」という患者様に適した治療方法というのは、失った歯の数だけでなく、患者様がどんな生活がしたいのかなどによってインプラントの本数、費用、治療期間が大きく変わってきます。

また入れ歯を今まで使用したことがない、という患者様に関しては、そもそも入れ歯の使い心地がわからないので、治療方法の選択はより難しくなります

そのためお悩みの方は一度当院までご相談いただき、ベストの治療方法を一緒に考えていけたらと思います。ぜひお気軽にご相談くださいませ。

院長 奥田

費用面も含めてじっくりとご要望をお伺いしたうえ、専門家の目から最適な治療方法をご提案させていただきます。

診療内容

当院について

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院長紹介

奥田 裕太

1982年生まれ。大阪十三で「おくだ歯科医院」を経営。大切にしているのは「患者様と一緒に悩み、一緒に成長し、笑える、二人三脚の治療」。

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