みなさま、こんにちは!もうすっかり暖かく…を通り越してあつい陽気になりましたが、いかがお過ごしでしょうか?歯科衛生士の晋山です。
今回は、虫歯は虫歯でも、歯の根っこにできる「根面う蝕」についてお話させていただきます。
「根面う蝕」は、下記の写真のように歯ぐきが下がって露出した歯の根っこにできる虫歯です。実は、歯の根っこ(根面)はとても虫歯になりやすい場所なんです!
それはなぜかというと…
根面は セメント質+象牙質
歯冠部では、厚みのある硬いエナメル質が象牙質を覆っています。
一方、歯根部では、象牙質はごく薄いセメント質でコーティングされているだけです。
歯の根っこ(根面)は、セメント質と象牙質からできていますが、セメント質はごく薄いため、すぐに細菌の酸で破壊されてしまいます。そしてむき出しになった象牙質は、エナメル質より歯の成分が溶け出しやすく、その結果、歯冠部は無事でも、根面だけが虫歯になってしまうのです。そして、一度虫歯になってしまうと、進行を阻止するのが少し難しいのです。
年齢と共に歯ぐきが下がることが多いため、根面う蝕は高齢の方の疾患というイメージがありますが、そうとは限りません。歯周病などで歯ぐきが下がれば、当然若い人にも起こります。これは言い換えれば、歯周病の予防が根面う蝕の予防につながるということです。
虫歯予防の基本は、歯ブラシでプラーク(歯垢)を除去することです。それは、歯の根っこ(根面)を予防する時も同じです。その際には、歯の修復(再石灰化)を促すフッ素入りの歯磨き粉を使用し、虫歯予防に努めましょう!
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※本記事はすべて歯科雑誌nicoより参考・抜粋させていただいております