デンタルコラム

歯科衛生士はお口の健康の伴走者。歯周病治療の大半を担う「国家資格」の仕事とは?|シリーズ【”治療”する歯科衛生士たち】第1回

シリーズ【"治療"する歯科衛生士たち】第1回

皆さん、こんにちは。大阪・十三のおくだ歯科医院、院長の奥田裕太です。

歯科医院では、歯科医師とは別に多くのスタッフが働いています。当院のスタッフは全員で15人いますが、歯科医師は私を含めて5人だけです。

そのうち皆さんが歯医者に行くと、歯石を取ってくれる人、歯みがきの仕方を教えてくれる人を「歯科衛生士」と呼びます。

漠然と「歯科医師の治療を手伝っている人」というイメージを持っている方も多いかもしれませんが、国家資格を持つれっきとした専門職です。

今回はシリーズ【”治療”する歯科衛生士たち】第1回と題して、国民病とも言える歯周病の治療において、歯科衛生士が何を担っているのかをご紹介します。

目次
  1. 歯科衛生士の仕事とは?歯科助手との違いは?
  2. 「補助」は「お手伝い」という意味ではありません
  3. 歯周病治療の「4つの段階」と、歯科衛生士の担当領域
    1. だから、歯科衛生士も学び続けています
  4. まとめ

歯科衛生士の仕事とは?歯科助手との違いは?

歯科衛生士の仕事の内容は、法律で次の3つに定められています。

  • むし歯や歯周病を防ぐ「予防処置」
  • 歯科医師の指示のもとで行う「歯科診療の補助」
  • 歯みがきなどの「保健指導」

歯科衛生士になるには専門学校で3年以上学び、国家試験に合格して、厚生労働大臣の免許を受ける必要があります。

逆に言えば、上記のような仕事は歯科医師を除き、この資格を持っていないとやってはいけません(歯みがき指導などは除く)。全国で働いている歯科衛生士は約15万人。そのうち約9割が、当院のような歯科診療所に勤めています。

歯科衛生士と混同されがちなのが歯科助手。一般的には、受付や会計、患者さまのご案内、治療や手術のアシスタント、器具や材料の管理などを担う仕事です。

しかし国家資格を持っているわけではないので、歯石を取るといった医療行為は行いません。どちらが上か下かということではなく、純粋に役割が違うのです。

「補助」は「お手伝い」という意味ではありません

「つまるところ、衛生士さんは歯医者さんのお手伝いということか」

そう思った方も多いかもしれません。法律の条文にも確かに「歯科診療の補助」と書かれています。

しかしこの「補助」は、歯科医師の横で器具を渡す仕事、という意味ではありません。歯科医師の指示のもとで、治療の一部を自分の手で行う、という意味です。

たとえば歯周病のある方の歯石取りは病状の維持・改善のために不可欠な治療ですが、これも「歯科診療の補助」にあたります。国も、歯科の病気がある方へのこうした処置は、歯科医師の指示のもとで行う「診療の補助」だと明記しています。

専門家の間でも、この言葉は長く誤解されてきました。事実、日本歯周病学会の学会誌には、「歯科医師のアシスト」に限った意味だと誤解されてきた、という指摘が載っています。

同じ文章には、「歯周病治療がうまくいくかどうかは、歯科医師とともに、担当する歯科衛生士の力に大きく左右される」とも書かれています。つまり歯科衛生士は単なる「お手伝い」どころか、歯周病治療の「要」なのです。

院長 奥田

長年、歯周病を専門分野としている私も、まったく同じ実感を持っています。

歯周病治療の「4つの段階」と、歯科衛生士の担当領域

では、歯科衛生士は歯周病の治療のどこを担っているのでしょうか。

ヨーロッパの歯周病学会がまとめた治療の指針では、歯周病の治療は4つの段階に分けられています。

  • 第一段階:毎日の歯みがきと生活習慣の見直し
  • 第二段階:歯ぐきの中まで含めた、専門的な歯石取り
  • 第三段階:必要な方だけに行う手術などの治療
  • 第四段階:再発を防ぐための、定期的な管理

当院では、このうち第一段階、第二段階、第四段階の大半は歯科衛生士が担当しています。

歯ぐきの検査をして記録を残し、歯みがきの方法を患者様の生活に寄り添って一緒に考え、徹底的に歯石を取り、治療後の定期管理を続ける。

皆さんが歯科衛生士と過ごす時間が長いのは、そのためです。

もちろん、歯科衛生士がすべてを決めているわけではありません。病気の診断をし、治療の方針を決め、手術を行うのは歯科医師です。歯科衛生士の処置も、歯科医師の指示があって初めて行われます。

ただし、私は治療の方針を決める際、歯科衛生士の記録と気づきを大いに頼りにしています。

「奥歯のブラッシングが、以前よりも不十分な時が増えています」
「最近お仕事が忙しく、夜の歯みがきが疎かになりがちだそうです」

彼女たちは、患者様の細かい変化にも本当によく気づき、お口の健康を守るために何ができるかを常に考えています。だからこそ、私も歯科衛生士の目線を信頼し、次の一手を考える材料にしているのです。

だから、歯科衛生士も学び続けています

このように歯周病治療の多くを担うポジションにいるからこそ、歯科医師同様、歯科衛生士にも知識と技術の積み重ね、研鑽が不可欠です。

だからこそ当院では、歯科衛生士の全員が歯周病の学会に所属しており、私と一緒に学会へ参加しています。そこで得たことを、日々の診療に還元していくためです。

まとめ

歯科衛生士は、国家資格を持つ専門職です。歯科医師の指示のもとで、歯周病治療の多くの段階を担当しています。

次に来院された際は、担当の歯科衛生士に色々と質問をしてみてください。

「私の磨き残しが多いのはどのあたりですか?」
「もっとお口の中をきれいにするには、どうすればいいですか?」
「私に合った歯磨き粉を教えてください」

など、どんな質問でもけっこうです。患者様一人ひとりに合った答えが返ってくるはずです。

院長 奥田

「歯周病治療がうまくいくかどうかは、担当する歯科衛生士の力に大きく左右される」。その意味で、当院は歯科衛生士のレベルに絶大な自信を持っています。それだけ、彼女たちが努力しているのを、一番近くで見ているからです。口臭や出血、その他歯周病の症状でお悩みの方は、ぜひ一度当院までご相談ください。

診療内容

当院について

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院長紹介

奥田 裕太

1982年生まれ。大阪十三で「おくだ歯科医院」を経営。大切にしているのは「患者様と一緒に悩み、一緒に成長し、笑える、二人三脚の治療」。

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