完全予約制

歯科医院の中には、患者様1人あたりの診察を10〜15分程度で終えてしまうところもあります。

しかしおくだ歯科医院では完全予約制により、患者様1人あたりの診察時間を最低30分以上確保することをお約束しています。

なぜなら適切な歯科治療を施すには、最低30分以上の診察時間が必要だと考えているからです。

ここでは当院が最低30分以上の診察時間を確保している理由について、詳しくご説明したいと思います。

適切な歯科治療には「時間」がかかる

歯を削る、詰め物をする、歯を抜く、歯茎を切り開く、インプラントを埋め込む……歯科医院における治療の大半はこうした何らかの外科的な処置で構成されています。

外科処置には感染のリスクや失敗のリスクが伴うため、安全かつ確実に処置を行うには十分な準備が必要です。

例えば歯科医は治療のために様々な器具を患者様のお口の中に入れますが、これらは全て事前に消毒している必要があります。

インプラント手術の場合は麻酔も使いますし、歯茎の切開・縫合も行うため、より手間と時間をかけて滅菌処理をしなければなりません。

実際おくだ歯科医院では、インプラントの手術の本番前に1時間ほどかけて滅菌処理を含めた準備をしています。

また治療が終わったからといって器具をそのままにしておくわけにはいきません。器具の片付けや消毒は治療後も必要だからです。

インプラント手術後の場合は、本番前と同様に本番後も1時間ほどかけて片付けを行います。

このように歯科医院における治療は外科処置の基本にしたがって行われているため、実際に治療を行なっている以上の診察時間が必要なのです。

「最低30分以上の診察時間」「完全予約制」の理由

なぜ「20分」ではなく「30分」なのでしょうか。これには歯科医院としての経験則に基づいた理由があります。

一つは「準備+治療+説明」をするには最低30分が必要だから。もう一つは診察時間が短いと治療の効率が悪くなるからです。

「準備+治療+説明」をするには最低30分が必要

例えば虫歯が進行して神経まで到達しているケースでは、以下のような手順で治療を進めていきます。

  • ①症状のある歯の周囲を清掃する。
  • ②表面麻酔、局部麻酔をかける。
  • ③すでに被せ物がある場合は除去する。
  • ④虫歯の部分を削り、神経を取り除く。
  • ⑤新しい被せ物を取り付ける。
  • ⑥噛み合わせを確認しながら、被せ物を成形する。
  • ⑦被せ物の表面を研磨し、仕上げる。

①〜②で5分程度、③の作業が入る場合は+αで時間がかかります。④の作業で10分〜15分ほど、⑤〜⑦の作業に5分程度が必要になります。これだけでも20〜25分程度かかるのです。

しかし診察全体で考えると、もう少し時間がかかります。治療前には「今お口の中がどんな状況か」「今からどんな治療をするか」などの説明が必要ですし、治療後には「どんな治療をしたのか」「歯磨きや食事ではどんな注意をするべきか」といった説明も必要だからです。

したがって最低30分の診察時間を確保していなければ、十分な治療は行えません。

虫歯程度の簡単な治療であれば30分程度で済みますが、インプラント手術のような大きな治療になれば、前述したように前後1時間の準備に加え、2〜3時間の治療時間、さらには術前術後の説明が必要になります。

実際に病気の部分を治療している時間が短くても、診察全体にかかる時間がその倍以上になるのが本来の歯科治療なのです。

診察時間が短いと治療の効率が悪くなる

診察時間を1回あたり10分〜15分程度に細切れにしてしまうと、治療の効率が落ちるというのも大きな問題です。

1回あたりの診察時間が短いということは、「今回は説明だけです」「今回は治療だけです」といった具合に少しずつしか治療が進まないということです。

これでは非効率なうえ、患者様の手間やコストもかさんでしまいます。

おくだ歯科医院には関東や中国地方など遠方の患者様も少なくありません。もしこんな診察の仕方をすれば、交通費だけでも大きなコストになります。

このような無駄をなくすためにも、当院では最低30分以上、場合によっては数時間の診察時間を確保しているのです。

完全予約制でないと「最低30分以上」は実現できない

当院では飛び込みの患者様が来院された場合、基本的には予約している患者様優先での対応となります。

手の空いているスタッフがいれば対応しますが、予約がいっぱいの場合は、その場で予約を取っていただき、後日来院いただく形をとっています。

なぜここまでして完全予約制を徹底しているのか。

それは飛び込みの患者様を受け入れてしまうと、せっかく予約をしていただいた患者様をお待たせするおそれが出てくるからです。

お待たせしないためには急がざるを得ません。

しかしそんなことをすれば、結局一人一人の治療が中途半端になってしまい、適切な治療ができません。

だから当院は完全予約制にこだわるのです。

院長 奥田

よほど緊急を要する症状の場合は、なんとかして診察時間を確保するケースもありますが、そうした対応をすることはごく稀です。

「再発させない」「再治療を遅らせる」ためにも一定の診察時間が必要

診察時間を細切れにした方が、歯科医院は儲かる

実は診察時間を細切れにした方が、歯科医院としては利益を増やすことができます。

なぜなら「再診料」を請求できるからです。つまり歯科医院は、診察すればするほどお金がもらえる仕組みになっているのです。

実際、歯科医療費の数%が再診料で占められていることが厚生労働省の調査によって明らかになっています。

また仮に歯科医師歴30年のベテランがやっても、大学を卒業したての新人がやっても、再診料は同じ金額です。

あるいは治療内容が同じ場合、それを10分で慌ててやっても、30分かけて丁寧にやっても、同じ金額です。

そのため歯科医院の利益を増やすことだけを考えるのなら、給料が安くて済む新人の歯科医師に、できるだけ早く、できるだけ多く患者様を治療するのがベストなのです。

「再発させない」「再治療を遅らせる」こそが医療の本質

しかしこんなことをすれば、患者様が症状を訴える部分以外をじっくり診察することはできません。治療自体も雑になるでしょう。

医療の本来の役割である「再発させない」「再治療を遅らせる」の実現など到底不可能です。

当院のコンセプトはあくまで「再発させない」「再治療を遅らせる」です。

患者様1人あたり最低30分以上の診察時間の確保を約束しているのは、このコンセプトを貫き、患者様にとって最適な医療を提供するためなのです。

まとめ

本来、適切な歯科治療を施すには、最低でも30分以上の診察時間が必要です

診察時間が30分以下になれば、治療が中途半端にならざるを得ません。

すると病気が進行するだけでなく、患者様の時間的・経済的負担まで増やしてしまいます。

おくだ歯科医院はこの観点から、飛び込みの患者様を受け入れない完全予約制で、最低30分以上の診察時間を確保しているのです。

院長 奥田

こうした考え方で完全予約制を採用しているため、当日の予約変更・キャンセル等はご遠慮いただきますようお願いいたします。

診療内容

当院について

デンタルコラム

院長紹介

奥田 裕太

1982年生まれ。大阪十三で「おくだ歯科医院」を経営。大切にしているのは「患者様と一緒に悩み、一緒に成長し、笑える、二人三脚の治療」。

詳しく見る